2008年09月07日

回答

ん〜と、こういう形でブログを使っていいのかどうか考えたんだけど、他に方法がないので使おう!

実は、ワタクシ宛のオーナーメールで、現在中医学を勉強している学生さんで啓子さんという方から質問が来ました。

「土鱉虫(どべっちゅう)」という漢方生薬について調べているのだけどよく判らないので日本語では何というのか教えて欲しい・・・と言う内容。
で、返事を書いてメールアドレスに返信したんだけど、何故か戻って来ちまうんだ、これが。
何度やってもダメ。

でも、悪意のメールじゃなさそうだし、せっかく聞いて下さったものを無視する事もワタクシとしてはできない。
とゆーことで、この場を使って回答をしよう、と。
以上のような理由なので、啓子さんよろしく。

ただし、内容を読めば判るけど、生薬の写真はちょっと載せられないのでお許しを。

以下、メール内容と同じです。


金子勝と言います。昨日まで夏休みをとって現実逃避しておりましたので、今日メールを読みました。
簡単ですが「土鱉虫」についてご返事いたします。
尚、「鱉」などの漢方生薬に使う特殊な文字はOSによっては表示されないかもしれません。

「土鱉虫(どべっちゅう)」は別名を「䗪虫(しゃ虫)」と言います。
こちらの名前なら聞かれたことがあるのではないでしょうか。
その他にも「地鱉虫」とか「土元」などと書かれた本もあります。

本体は「シナゴキブリ」の雌の成虫で、形がスッポンに似ているため「鱉」の字を当てたと思われまます。
その他「サツマゴキブリ」の雌を使う場合もあるようです。

つまり、「ゴキブリ」です。face03

薬理としては「活血化瘀(かっけつかお)」ですが、水蛭や虻虫などと同じく虫系の活血化瘀薬はむしろ「破血逐瘀(はけつちくお)」のレベルだと思っています。

「シナゴキブリ」は中国全土に分布する最も一般的なゴキブリですが、漢方生薬や食用として養殖も行われているらしいです。
らしい・・・というのは確認したワケじゃなく、下記のような事があったからです。

私が北京にいた頃テレビニュースで「○○省××県の養殖農家では、養殖用の土が汚染され△△虫が大量に死滅してしまい、農民が困って失意の底にいます」といった意味の報道をしていました。
中国の中央テレビのニュースには地方の少数民族のために北京語の字幕スーパーが入るのですが、その中で一瞬「△△虫」の部分が「土鱉虫」の字に見えました。
で、は?・・と思って見ていると、農民が土の中からコガネムシを少し大きくしたくらいのサナギを取り出したのです。
そこで私は「ほーこれが成長してゴキブリになるんだー」と思い、養殖して生薬として売るんだと考えたのです。
ところがその農民は「ウチの虫は特に美味くて評判だけどこれじゃ商売にならないよ」と言いながらニュースレポーターに油で揚げた「△△虫」のサナギを食べさせようとしたのです。
さすがにレポーターは断っていましたが、結局ニュースの内容は「驚くことに△△虫を料理して食べる習慣の地方があって、そこでは土壌汚染によって農民が困っている」・・・と言う報道でした。

私はそこで 1・「土鱉虫」は養殖されている。
      2・「土鱉虫」を料理して食べる地方がある。
      3・中国でも、そういう食習慣のある地方の事がニュースになる。(つまり、中国人にすらゲテモノと思われている)

ということを学びました。

で、ある日、王府井という繁華街に出かけたところ、その端の通りに屋台が並ぶ観光客向けの夜市を見つけました。
中国各地の「小吃(しゃおちー)=スナック・おやつなど簡単に食べられる食品」が売られているのですが、そこでテレビニュースで見た「△△虫」のサナギが串刺しにされて売られていたのです。

で、早速買って食べてみたところ、焼いてあるので表面はカラッとしており中身はほんのりと甘みがあります。
小エビの殻を食べているような感覚の「サソリ」の唐揚げに比べ、味はなかなかいいと思いました。
形はグロいですけどね。
食べながら、オーストラリアのアボリジアニが食べるという芋虫もこんな食感じゃないかなーと想像してしまいました。(私はまだ食べたことがないのですが)

というワケで、もし私の見間違いでなければ、「土鱉虫」は中国で養殖され、しかも食用にもされているということになります。
もし私の見間違いであったり、別の種類の虫を土鱉虫と呼んでいたりするのであれば(中国ではよくあります)、養殖はされてないかもしれません。


以上、少々脱線しましたが回答になりましたでしょうか。