2007年04月18日

コブシ

 きのう車で国道を走っていたら「コブシ」の大木がありました。上枝の以前中華料理屋さんだった建物の対面あたり。山の中腹で枝いっぱいに白い花をつけていました。それが時折吹く風にそよいで優雅に揺れています。



 近づくと「コブシ」独特のいい香りがします。この香りは枝を折るともっと香るのですが、よそ様の木を傷つけてはいけません。そのままの微香に包まれるだけでもとても気持ちがいいですよ。

 「コブシ」はモクレン科なので「モクレン」とよく似ています。でも「モクレン=木蓮」は中国原産で「コブシ=拳=辛夷」は日本の固有種。平家の物語にも出てくる美しい「日本」の花です。
 
 ところで「コブシ」に当てる漢字は上記のように「拳」と「辛夷」の2種類があります。「拳」は判りますが「辛夷」はどう頑張っても「コブシ」とは読みづらい。じつはこれは「モクレン」の花の「つぼみ」の呼び名なのです。日本語で「しんい=辛夷」。
 「辛夷」はここに載せるくらいですから、もちろん漢方生薬です。あの「毛」のふさふさした(僕個人としてはあまり好きな言葉ではありませんが)つぼみを乾燥させると鎮静・鎮痛などの効果がある生薬となります。主に頭痛・歯痛などに使われますが、特筆すべきは鼻炎や鼻閉、蓄膿症などにも効果がある事です。



 元々は中国産の「モクレン」のつぼみの字がどうして「コブシ」に当てられたのか?。そのいきさつは判りません。でも、日本の「コブシ」のつぼみも同じ薬効を持っていて「辛夷」として扱われますから、恐らく鎖国で中国からの薬が貴重だった時には日本産の「コブシ」が大活躍したのでしょう。そこから「コブシ」に「辛夷」の字を当てたのかもしれません。

 ちなみに、「辛夷」を上手く使う事を、漢方屋の間では「コブシをきかせる」と言います。・・・・・うそ。


この記事へのコメント
モクレンって漢方になるんですね!!びっくり!!
綺麗なだけじゃなく、健康の為にもなる花・・そんな女に私もなりたい(涙)
Posted by むっち at 2007年04月18日 12:08
ネコ先生おかえりなさい、辛夷は大好きな樹木です。我が家にも2本植え、今では大きく育ちました。あと2~3日で満開でしょうか。
以前下呂の方が泊まりにこられた際に、花をてんぷらにして食べれば、体にいいし美味しいし、、、といっていました。毎年2枚ほど食します。
うちのでよければ、枝を折っていってもいいですよ。
Posted by martin at 2007年04月18日 12:26
>むっちさん、そういう花の代表は「立てば芍薬、座れば牡丹」でしょうか。両方とも重要な漢方生薬です。「リンドウ」や「桔梗」もそうですし、「百合」や「アケビ」、「ドクダミ」もそうです。むっちさんの好きな花は何でしょう?。

>martinさん、昨日「アンシャーリー」の前を通ったのですが、気付きませんでした、すいません。天ぷらは食べた事ありませんが、どんな味なんでしょうね。石浦店の近くですから、満開頃おじゃましたいと思います。よろしく。
Posted by ネコ先生 at 2007年04月19日 01:15